お金と引き換えに愛を売る者
人を殺めその首を刈る者
その者達が抹殺される世界
その世界がしがみついている価値観
力を失いつつある価値
誰も流されるように歩いている
この街で――
でも人になることが出来るのは僕たちだ。
人を殺そうとは思わない
お金で愛が得られるとは思っていない
でもそれもあるかなと
自然に思えてしまう
手の平に残った価値観
愛を手にするために僕たちがつかんだ価値
僕たちの前には死ぬまでの時間が残っている
何を言われたって――
生きているじゃないか
殺されていないじゃないか
僕は風に吹かれるのが好きだ
何も考えずに感じてると
ふと太陽は誰にでも
同じように昇っているという
言葉を思い出した
人の間で昇らない人もいるだろう
しかし世界には等しく降り注いでいる
風に吹かれたら昼ならば空を見上げて
夜ならば風が来た方を見てみる
それはどこから――
ふと人は生かされている事を思う
誰もこの命をどうすることは出来ない
この地球(ほし)にある命を自由にはできない
殺すことができるだけ
僕の子供には人を殺して欲しくないなぁ
だけど――
それだけじゃないんだよなぁ
誰もが街の中を歩いている
それはまるで何かを置き忘れているように
それでも生きている
まるで世界を知らない蛾のようだ
世界って何?
人が生きるって何?
本当に守らなければならない価値なんてあるの
僕たちが信じることの出来るのは
本当に小さな小さなものだと思う
本当に見失ってしまうくらいに――
(1997.08.25)
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