2015年7月31日金曜日

花は咲く
一度きり

人は咲く
時間をかけ

残りの時が
花の散った後ならば

種を結ぶための
果実となれ

思い出せ、あの
名草の風を

稲のたわむき
人は実り
大地に落つる

知らぬ振りして
いつまでも
花の振り
するのはよせ

(2005/09/03)
あき、本名をちづるといふ
狭い部屋で会って
帰る繰り返し

肌を重ねるだけでは寂しい
話しをするだけでは足りない
一体なにを求めているのだろう
欲しいものは何だろう

キラキラ砂がそこにあれば
すべてが叶う

キラキラ砂はこぼれても
永遠にこぼれ続ける砂

この手から失われる
永遠のこぼれ砂

失うその日まで
永遠に失われない日々

それが永遠という幻想

(2005/08/08)

2015年7月24日金曜日

冬、下ばかりを見ていた間に
桜の枝には蕾が一杯になっている
いつの間にか春が来ていた

まだ空は冬の色を帯びているが
もうじき朱色の花で染められてゆく

遠くの山には梅の花が咲いている

(2005/03/09)
君は何になりたかったのか
誰に声をかけてもらいたかったのか
誰の為に歌いたかったのか

全てが
君も家族も友人も
街も風も
この世界さえ
失われても

あらゆる君の欲望も地位も
その作品も無に帰したとしても

それはこの星が未来へと続くから

(2005/02/15)

2015年7月18日土曜日

失われた10年という
失ったのは10年だけであろうか

昔を振り返り後悔する
失ったのは過去そのものだろうか

過ぎ去った日であるならば
二度と取り戻せない

それは失われた若さなのか
それとも失ったものは君の未来なのか

君の未来は残り少ないかも知れない
友人や家族のためにも生きてゆけないかも知れない
この国の将来も期待できないかも知れない

だけれどもこの地球は
この星の未来はずうっと先まである

この星の行く末や君散り行くも

(2005/02/15)
ここに居ても
居なくても
香ってくる
金木犀

秋の昼
どこに居ても
香ってくる
金木犀か
女の香

(2004/10/07)
蝉が鳴く
涼しい夜の八月
盆近し
誰が
帰って来ているのだろう

テレビでは
久米島の話しをしている

(2004/08/08)

2015年7月10日金曜日

空を見上げていた人は光りを失い

地面を覗き込んでいた人は空を失う

水に潜っていた子だけは

知らない世界へと戻る

そんなあの夏を知らなくてもいい

笑っていてもいいから

砂漠で起きている事に

心を備えよう

月を見上げた朝に腕を失い

水を汲み上げた帰りに赤く染める

隣の人が倒れた次の日に

わたしは銃を手に取る

(2004.07.25)
窓越しに夕焼けを見る
湯けむりで曇った太陽だ

唯一の光りで
全ての存在が認められる

つまらない建物も
空もそこにしっかりとある

(2004.03.01)

2015年7月3日金曜日

僕は神を信じる
それは決してつかめない
ならば人の死も同じか

(2004.02.21)
詩をうたうことで
自分を残してきた

人と人との繋がりを
今ほど深く思う事はない

人と人の繋がりは
どこにあるのか

絶対などないから
絶対に近いものを求めている

そんな道に入り込んだのか

絶対などないから
僕は君を一生愛すると決めた

例え君が一切を呉れなくても

僕は君を
この心に深く強く想うと決めた

それが例え一人ぼっちだとしても
この想いを道連れに行く

それが今日の僕だ
それが僕の今日だ

明日に繋がる今の僕だ

(2003.07.31)
誰かを抱きしめたら
その身動きを奪ってしまう

だから抱きしめられる君を
僕は抱きしめる
彼女の自由を奪う

人は孤独で死ぬことがある
お前は孤独かと聞かれたら
そうだと答える

人は何故孤独なのか
家族がいるからだろう

何らかの欠陥があると
そう思ってきた

何故という問いかけが
孤独に導く

僕は人とどのような
心の交流を

それが例え
ただの自己満足に過ぎなかったとしても

してきたことだろう

(2003.07.27)