2015年2月27日金曜日

夢って決して破れたりしない
見失ったり捨てたりすることは
あるかも知れないけれど

何故って

生きている事
それがもう
夢の形なんだから

生きている事
それは
誰かの夢の形なのかも知れないよ

(1998.10.08)
何も語る事のない
この喧噪の中で
街は動き続けている

言葉を失って
詩は存在の
意味を失った

唄が溢れている
けれども…

ただ静かに
この喧噪の中で
夕陽はこの街を染めている

言葉を持たない
鳥がどこかで鳴く
姿を見せずに

詩が歌われなくなっても
心は詩でできている

(1998.09.08)

2015年2月21日土曜日

夏の夜は
亜熱帯高気圧がのびてきて
暑くて眠れない

体がベトベトして
何度も寝返りをうってしまう

そんなことをしていると
あなたの事を考えだしてしまう

何も考えられなければ
よいのだけど

あなたのことを想いだしてしまい
夏の夜は暑くて寝苦しい

亜熱帯高気圧がのびてきて
一人の身には
寝苦しい

(1998.07.27)
ポーンと飛んで行ったように
何かが変わってしまうと

心の中はたいへんな
穏やかさにつつまれる

人は希望すれば捨てれないものが
絶望だと知ると捨ててしまえる

一度捨てたものは忘れられてしまい
二度と蘇ることはなく

涙を流した方がいいのかなとも思うけれど
その頃にはもうとても遠い所に居た

(1998/07/27)
電車の中に一匹の蟻
小さな蟻がいた

群れからはぐれ
どこから来たのかも分からない

どれだけ歩いても
もう帰ることはできない事件

例え近くの土に帰した所で
生きては行けまい

電車の中にいれば
元の場所へ帰れるかも知れない

僕は何もできなくて
ひとり電車を降りた

蟻に話しかけることもできずに
他の人たちの目が一人きりでは怖くて

(1998/06/08)

2015年2月15日日曜日

この街の片隅で
愛は見つからない

小さな出会いには
愛など見つからない

なんだかこのまま
行ってしまいそうな

そんなこの時に
ビルに雨が降る

街を濡らすように
雨がふる

この街の片隅で
誰もいない

何一つの愛もない
ただ雨を降らしている者がいる

(1998/05/24)
I.

雨に濡れた桜は
いつもより紅く
頬を染めた女のようだ

艶めかしくあえぐ
女の色のように
染められて
思い出すこともある

明るい春の雨の中で
花びらが美しく
輝いているが
もうすぐ散ってしまう

その女のように
消えてしまうのだ


II.

雨に濡れた桜は
朱に染まり
頬を染めた女のようだ

いつもより
艶めかしく
それは女の色を
思い出す

春の雨に濡れて
花びらが明るく
輝いている

二、三日すれば
散ってしまう

女が消えてゆくように

(1998/04/07)
○ 23回の桜の花の咲く頃

× 23回の桜の咲く頃
ここには僕の居場所はないな
そう思う

昔の場所へ戻ろうか
そこにはあるかも知れない

居場所のない此処には
なんだか一人ぼっち
過ぎてゆく

居場所って何だろう
誰かの胸の上にあるのか
どこかの場所にあるのか

僕の居る所が僕の居場所だ
誰かの所でも
どこかにある訳でもない

僕がいる
ここが僕が居る場所なんだ

無人の荒野を一人切り拓くとしても
この都の中を一人で歩いているにしても

(1998/03/22)

2015年2月7日土曜日

辛いなと思ったら
いつか神に祈らなかったか
思い出してみるがいい

神と取引をしなかったか
誰かの幸せのかわりに
自分の幸せを差し出したりしなかったか

自分の夢を売らなかったか
自分の夢と引き換えに何か手放さなかったか

孤独とは仲良くなった方がいい
それほど悪いものじゃない

誰かを憎んだりしない方がいい
自分の心が苦しいばかりだ

風はその心と関係なく吹く

テレビを見てみるのがいい
話した事もないけれど
とても立派な生き方をしてきた人を
見る事ができる

(1998/03/20)
歩いた道は
誰かの心の中に

時間の過ぎるままに
ただ前に行くだけ

心には問わない
ただ思う所がある

それは誰にも
何も言えないから

ただ
ここにこうしてあることを
恐れる

何百何千の
数えきれない程の星があるように
人の命もまたあるから

人はみんなで
少しづつそれを抱えながら
ここにいる

(1998/03/09)
雪が舞う

風に吹かれて
舞い落ちる

一面も白く染めながら
緑の葉をつける
木々さえも白くする

木の枝に積もった雪が
とても良く合う

とっても冷たく
刺すような寒さなのに

お互いは仲の良い
間柄のように思う

雪は次第に溶けて
なくなってしまうだろう

それまでの短い時間のことを
木は決して忘れていないだろう

(1998/01/08)