2013年6月22日土曜日

ソマリアの兵士は死を選べなかった。
イスラムの乙女は汚されて家族を失った。
神は死の如く奪われた。

これは政治だ、
誰かが乙女を犯せと言った、
それがイスラムを滅ぼす術だからと。

兵士は、殺される代わりに彼女の上に這いつくばった。
乙女の痛みは計り知れない。

人類が文化を失おうとする瞬間に立ち会っている。
この責任はいつか誰かが取る事になる。

50年後の何も知らない子供かも知れない。
文化を破壊した者達とは全く異なった無垢の民族が
その責任を負うことになるかも知れぬ。

文化とはそういうものだ。
乙女を犯した者達も過ぎ去る。

乙女達も過ぎ去ってゆく。
彼らに無理強いをした者も
あっけなく失われる。

しかし、この罪は全人類の誰かが背負わなければならない。
誰にも外すことのできない罠が今仕掛けられた。

歴史である。

中国もそうだ、アジアも、アフリカも、アメリカもそうだ。
日本もそうだ、ヨーロッパも、至る処で罠にかかっている。

歴史を、過去を。
知れ。
死についてたくさん考えて来た。
然し、死ぬことなんて考えた事はなかった。

死は恐ろしくはないだろう。
それは絵に描かれた魔王であるだろう。

自分の真横を足早に通り過ぎていった風だろう。

自分が死ぬとして聞きたい音楽は何か。
一音ずつ沁み入る様に語るように。

何か絵を見ておくのなら
生きる語りとなるようなのがいい。
音楽よその口を閉ざし
少し静寂を与えてくれないか。

少しうるさすぎやしないか
この街も、この部屋も。

少し耳をすませば
この世界はもう少し静かだ。

少し見渡せば
人間だけが浮かれている。

2013年6月15日土曜日

左手のくすり指にはめられた銀の指輪

きらりと光る、鈍い輝きが
左の手に

かくも、左手のくすり指に揺れる
神の名を聞く事もない
そんな大地の上で
雄々しい雄鹿が
雪原の上で
大きな角を空に向かって
広げた。

陽は後方より輝き
雪を白く照らす。

神の名は聞きしかど
都会の中
ビルの間より
空の拡がり

本当に汚れた水色をしてやがる。

いつの間にやら来たようだ。
誰もが知りつつも
神の名は聞いた事がない。

遠い昔の業平の歌ばかりを口ずさむ
いつかゆく 道とはつねに 聞きしかど 昨日今日とは 思わざりしを


(つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日けふとは思はざりしを)
もしも僕が死んだら

宇宙を飛び回れるようになったのだから

喜んでくれ

木星を飛び土星までゆく

この星より飛び立てるのだから

喜んで欲しい

神のもとへ行けるのだ

先に行くことになるが

少なくとも僕には

悲しみはない

また会えるさ

絵に描くなら

キリストか仏陀か

同じ道にいる

美しい萌葱の芽の溢れる

それらは別々なんだろうか?

信仰は誰ものものだろうか?

(93/12/18)

2013年6月8日土曜日

君のまさざし
透き通る僕の心へ

捕えてはなさぬ
僕を愛しているんだろう

僕の全てをつつむような
まなざし

君の全てに捧げる
どきどきするのが恋ならば
これはきっと恋だろう。

君の名前を知りたくて
初めて君の名をつぶやいた時の笑み。

立ち止まり見つめ合い抱きしめあう。

今、君と触れあえたなら
きっと結ばれることだろう。

新しい光も芽生えるだろう。

僕の里に行き
夕日を見
虫の声を聞き
夜には風を受けながら
星を見上げる。

友人に会う。
酒を飲み湯豆腐をつつき合いながら
そして、君・・・晶子

2013年6月7日金曜日

僕が往く時
テレビからは相変わらずのワイドショーが流れているだろう。

何も変わらぬ朝があり
街は動き出す。

電車の走る音が聞こえてくる。
明日はどんな日だろう。

そんな想いを打ち消す一つの思い。

果たしてこの後
僕は何を見るだろう。

来るべき世界とは
この世の行く末の事ではない。

2013年6月3日月曜日

心地よい硫黄の香りの立ち込める

朝日の向こう

秋の山奥底より

眺めいるこの里で

あぁ、今日会えたね

やぁ、わかったよ

君たちは生きている

君たちは自分を生きて

そして僕にこの冷たい心地良い風を生む

人間に心はあるけれど

心だけじゃあないんだよ、僕は、と

山に向かって思ふ
東へゆく。
未だ見ぬ山を越え
西へゆく。
やさしいあの娘が住むという。

遠い昔、髪を振り乱した若者が
通った山路を
風のように駆けてゆく僕の心。

北へゆく。
氷の世界で生きる
南へゆく。
誰もいない世界にも言葉はある。

この木は僕を見ている。
遠い昔にここを歩いた人と
同じまなざしで同じ息吹で

東へゆく。
僕が愛するあの人を迎えに
西へゆく。
瑞穂の国は刈り入れ時だ。
何故生まれるのか分からぬが
川の源流のような詩よ。

それが何に役立つかも
何を生み出すかも分からぬが
少しだけ安心しよう。

とやかく言わない…
白黒もつけない…
考えればどちらも正しい…
どちらか一つでは成り立たぬ…

ひどく自然の敵を憎む。
生死を軽んじる事を憎む。