深夜、何もないテレビを一人で見ている
今夜、殺セ殺セの声が日本中を覆う。
どうしようもなく寂しいとか
訳も分からない怒りとかが
単純な言葉にしかならない。
幾つもの言霊が飛び交い
豊国と呼ばれた頃に比べると
この国はどの時代よりも。
「ただ生まれて、死ぬだけだろ」
誰もが、一人ぼっちでテレビを見ても
どこかで、何か新しい事が始まっている。
それは君の体の中であったり
知らない土地の話であったり
生涯気付かない事だったりする。
それでもこの時代の風に吹かれている以上
君はその全てを受け入れているはずで
どの時代よりも僕たちは。
「新しく難しい時代を生きている」
夢の中、彼女の中、秋の香り煙草が流れて
雑踏の中を一人きりだったり
家の中が薄暗くて静かで一人でいる時には
何でもいいからテレビでもつけてみて
そこに映し出されている誰かを見てみる。
のっぺりとした画像からは
何も伝わらないかも知れない
それでも君は呟く。
「こんにちは、自分」と....
2000/09/20
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