何かを一杯ため込んで
その小さな容器に一杯ため込んで
自分の中に小さいけれど
自分の世界を作っている
けれどそれは自分の世界であって
永遠に自分のものかも知れないけれど
永遠に現実になることのない
自分の心だから自分を裏切らないけれど
決して裏切らない自分だけの世界
二度目の崩壊が近づいた時に
今度ははっきりした
心のうちにあるのではなく
外に向かってある
僕の心の中にではなく
心の外に世界はある
心の中にある世界を
現実に形作ろうとして
生み出そうとして
念じてみたけれど
神ではない
形になどなりはしない
心は僕の周りに世界を形作る
それは形のあるもの
永遠ではなく
いつかは失われる
いつかは消滅する
いつかは裏切られ忘れられてゆく
だがそれが僕の世界
形作られる世界なんだ
心はそれを作るためにある
何も入れることのできない小さな容器だと
はっきりした
何んと多くの時間がかかったことか
僕は今から始まったばかりだ
やっと形のない世界から形のある世界を
作り始めようとしたばかりだ
失われることにも
裏切られることにも
恐れることはない
だって形を作っているんだもの
そこに形ができゆくんだもの
ヒストリーと呼ばれるものができてゆくんだもの
(1997.07.29)
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