透き通るように、僕へと
一直線に射してくる月の光。
空の星さえ、輝きを増す。
澄んだ空、遠くから
届いた乾いた風
冷たく、雲さえも吹き飛ばしてしまう。
遠くの海では雪が降るという。
山里ではしんしんと積もっている事だろう。
ゆっくりと、しんしんと降り続く
白い淡雪の果てに、
ここでは降るものは何もない。
ただ、白い月の明かりが
それを見た者を突き射している。
誰にも、月の色を
染めることはできない。
どうしても忘れる事のできない
人が、心の中に残っている。
月は、その人の事までは染めてくれない
ただ、まっすぐに突き抜けてゆく。
まっすぐに照らす。
絶対に忘れたりはしない。
(1996/1/30)
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