夜汽車に乗って帰宅して往く人
街を流れるそれぞれの人のそれぞれの帰る場所
遠い街より到着した白い列車の横で
観光列車が旅の疲れを癒すかのように眠りに就こうとしている。
環状線はまだ休めずに足を速める。
それは白い列車よりも早いくらいに。
いろいろな場所へいろいろな色どりの列車が走る。
夜汽車は窓より明るく中の人を写し出している。
まるで人生のように。
ビルはまるで星のように煌めき
車は星のように流れてゆく。
人の顔を写し出しながら人生のように走るのは
ただ列車だけだ。
薄明かりの暗闇の中へ線路は伸びる。
線路を照らしながら列車が走っている。
なんという人生、なんの不満もない。
(2.14)
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