2018年4月14日土曜日

2016/01/17
雪が降る君が住む街の天気予報

2016/01/24
窓のそと行く当てもなく月見れば地球という名の監獄に棲む

2016/02/06
新聞で世界平和を願う君に動揺もなく同意できない

2016/02/08
柏野に白さ踏みつつ雪のおと

2016/02/14
梅が咲く庭の雨戸は閉じたまま

2016/03/04
山奥の枯葉の上に積もる雪人知れず溶け水にながるる

2016/03/21
三月の冷たい月が溶けている

2016/03/21
三月の陽気が終わる黄昏にパリは燃えているかを読み進める

2016/03/22
苦しみのポンカン香る深い夜

2016/03/24
枝垂桜水に映って空が赤い

2016/03/24
川面にしだれ桜ありとても近い

2016/03/28
蕾濃く開けば淡い咲く桜

2016/04/01
咲けば空に静かに散るまで

2016/04/07
桜色にはなれてひらひらひとつ

2016/04/11
花は夜ただそれだけのことなのに

2016/04/13
世の中はいつか尽きると知りつつも止むことのない今日の花びら

2016/04/13
枝が垂れ緑の滝の花の後

2016/04/16
風が吹く池のほとりに散る桜

2016/04/16
萌えいづる緑に隠れ桜花

2016/04/25
チンドンが奏でているなら春だろう

2016/04/29
八重桜空にも道にも蓮座にも

2016/05/03
五月の雨、いま君の住む街は

2016/05/04
The Rose 流れる
5月の裏町
悲しい定食

2016/05/05
ナガミヒナゲシつぼみつぼみの咲く頃はここにあらねば見るもかなわず

2016/05/11
木の匂い四百年するもののふの足音のする白鷺の城

2016/05/11
水の音五月雨開けた有馬の湯

2016/05/14
ふるふる道後の湯あがり冷えた一杯

2016/05/14
道の途中くすのき青く城高く

2016/05/15
ほろほろと歩いてきたからこの青葉

2016/05/16
また同じところを通り過ぎてゆくあの時さした同じ時刻を

2016/05/26
六月は遠くで降れる雨の匂い

2016/05/27
五月雨は独り寝の頃に音を打つ

2016/05/27
どくだみどぶに咲くまことわたしのよう

2016/05/28
千鳥走る綿帽子かいや毛虫である

2016/06/08
畏れなき道を歩いてゆく毛虫

2016/06/12
見るだけで木陰の外の陽射しです

2016/06/13
あの時の六月の風あの場所に

2016/06/15
初めて歩く街は何かがありそうで、小さな路地を覗いて立ち止まる。初めて歩く夜は誰もが家に帰るから、僕は駅に向かって歩いている。

2016/06/18
吹流し風に流れて昼寝かな

2016/06/21
暑い日は喉の奥から塩辛くそろそろ君のアイスコーヒー飲みたい

2016/06/23
天の川 全ての命が息をする

2016/06/28
青く時間は流れる夏の雲

2016/07/24
見送った青空に鳴くツクツクホーシ

2016/07/29
木陰には静寂がある蝉がいる

2016/07/30
夏祭り陰に入れば風すずし

2016/08/06
音のする方へ歩けば大輪火

2016/08/07
冷たい水は夏の水、秋の水は冷たい

2016/08/07
寝ころんで窓の外には夏の雲

2016/08/15
失うくらいなら壊れたままでいいその望郷の見送るその影

2016/08/24
陽に焼けた肩から背中がにくにくしまるでケンタッキーフライドチキン

2016/09/01
青空や台風一過蝉隠れ

2016/09/04
明るい空からおちておちて夏

2016/09/10
野分追う雲とゆきたいこずえ揺れ

2016/09/11
野分追う雲にひかれてこずえ揺れ

2016/09/19
雨が落ち芝生にながれ秋が落ち

2016/09/22
まだやまぬ雨に虫らの声もせず

2016/09/29
急ぐとも薫り見つけた通り道

2016/10/09
沈黙がたどり着いた高架下

2016/10/17
緑野にさえずり around 秋の朝

2016/10/24
残り蚊に身体の痛み問うてみる

2016/10/27
歩け歩け秋がうしろから追い抜く

2016/10/29
秋が広がる遠くの空の色

2016/11/11
秋の日の貨物列車の空荷台

2016/11/11
この雨が最後の秋を呼ぶらしい

2016/11/18
秋風吹いたか私が飛んだか

2016/11/19
アスファルト生物の夢を見る冬

2016/11/22
湯に浮かび湯けむり雲に薄い月

2016/11/25
溶け始めた雪の屋根より落ちる音

2016/11/28
柿色の落日雲の切れ間から

2016/11/28
雨上がり落ち葉の音は歩く音

2016/11/29
干し柿始まりの色一棟

2016/12/05
春に散り冬は落葉この枝に雫のような蕾重ねて

2016/12/13
凍みの月青は氷て凛と晴れ

2016/12/17
なつかしい話はほのかに年の暮れ

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