美しい川がある、美しい流れがある。
誰にも知られずに流れる川がある。
川はただ流れている。
誰も見たものはない、月明かりが届く。
昼夜を問わずそのせせらぎは響く。
もし川がなければ人はどのようにして
この想いを流し去るのだろう。
誰もが人に知られず流し去る想いを持っている。
一生くちに出さぬまま、流した想いが人となる。
川が人の想いを人と供に流し去る。
二度と戻ってこない、川は時の流れと重なってゆく。
川が流し去ったものは、決して人の弱さじゃない。
人が流したものは様々な想い。
この世に開くことのない花。
川面を見ていると心の中にせせらぎが生まれ
静かな眠りにつく。
それは二度と戻らない。
人の気持ちは、そうして流れ去ってゆく。
1995/05/29
0 件のコメント:
コメントを投稿